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挨拶

人生には、誰にでも迷いや葛藤があります。
未来が見えないとき、心が揺れるとき、私たちは立ち止まり、自分自身を問い直す必要があります。
浄楽寺は、鎌倉時代に仏師・運慶が大きな決心を固め、
武士たちが死生を見据えて祈った場でもあります。
その時代から八百年を経てなお、人が自分を見つめ、歩みを定めるための「道場」であり続けています。
私たちが始める TEMPLESTAY 観(かん)は、ただ泊まる宿ではありません。
仏像を観じ、静けさを観じ、そして己の心を観じる――。
「観」という行為を通して本来の自分と出会い、
これからの一歩を踏み出す力を取り戻す時間をお届けします。
ここでの一夜が、あなたにとっての決心と再生のきっかけとなりますように。



EXPERIENCE

「体験」は、心に刻まれる学びです。
祈りの声を聴く。ろうそくの灯を見つめる。海や山の風を感じる。食をともにし、語り合う。
ここでの体験は、観光や娯楽を超えた「内観」の時間。
鎌倉武士が命を懸けて祈ったように、一つひとつの体験は、あなたの心に問いを投げかけます。
TEMPLESTAY 観では、写経や暗闇参り、地元の食文化や自然との触れ合いを通じて、
観ずること、気づくこと、そして決心へとつながる体験を紡ぎます。


由来


TEMPLE STAY KAN〜観〜――その名には二つの意味が込められています。

「TEMPLE STAY」は、海外の方にもわかりやすい「気軽に泊まれるお寺」を示し、
「観」は「見る・観じる・気づく・決心する」という多重の意味をもつ言葉です。

この二つを重ねることで、「誰もが気軽に訪れられ、同時に人生を見つめ直すきっかけとなる宿」を表現しました。


浄楽寺という場


舞台となるのは、鎌倉時代に武将・和田義盛が仏師・運慶に造像を依頼し、

阿弥陀三尊、不動明王、毘沙門天を安置したことに始まる古刹・浄楽寺です。
この造像は、運慶が彫眼と玉眼を使い分け、内刳りを工夫するなど、新たな表現に挑んだ「決心の地」とされています。
武士が命を賭して仏に祈った歴史は、現代を生きる私たちにも響きます。

また、境内には「日本近代郵便の父」前島密の墓所があります。
「縁の下の力持ちとなれ」「誰かのために生きよ」という彼の精神は、
まさに観が目指す「自分を超えて他者を思う」心と重なります。


観が大切にする三つの言葉

Insight(内観)
静かな時間に身を置き、仏や自然を通して自分を映し出す。
日常では気づけなかった本当の自分の声に出会うきっかけを届けます。

Resolution(決心)
鎌倉武士が祈りを通じて心を定めたように、
ここでの体験が、明日へ進む勇気と力になることを願います。

Circulation of Life(命の循環)
人も自然も命もすべてがつながり巡り合う。
感謝を次に送り、地域とゲスト、ゲスト同士を結ぶ中に「生きる尊さ」を見出していただきます。


体験と気づき

TEMPLE STAY KAN〜観〜では、暗闇参りや写経といった仏教体験をはじめ、
三浦の自然や海に触れるアクティビティ、地元の食文化を味わう体験をご用意しています。
ここで過ごす一夜は、単なる宿泊ではなく「観ずる時間」。

庭にかかる橋を渡ることは、あの世ではなく「明日」へ渡ること。
雑念にとらわれた日常から一歩踏み出し、
「誰かのために生きる」志を見つける象徴でもあります。


私たちの願い

TEMPLE STAY KAN〜観〜は、運慶の「決心の地」であり、
前島密の「誰かのために」の精神が息づく浄楽寺を舞台に、
現代を生きる人が自らを観じ、世界を観じ、未来を観じる場です。

ここでの体験が、人生を見直し、新しい明日を歩み出すきっかけとなることを願っています。